レポート記事

2024.11.15

2024年度 夢アカ講習#13 ナブかつLABキャリアトーク

こんにちは!
講師のPoseです!

11月9日(土)の「横須賀プログラミング“夢”アカデミー」では、特別企画として「ナブかつLABキャリアトーク」が開催しました!
今回ゲストとして招かれたのは、プロのエンジニアとして第一線で活躍する田中洋一郎さんです!

Tably株式会社のCTOやGoogle Developers Expert (Web Technology)として活躍され、mixiやLINEなどの大手企業で技術統括を行った経験もお持ちの方です。


洋一郎さんが「プロのキャリア」について熱く語り、進路や将来の目標設定など参考になる話が満載の時間となりました!

キャリアトーク:エンジニアとしての歩みと学びの姿勢

洋一郎さんは「どうやってプロのエンジニアのキャリアに至ったか」というテーマで、自身の成長過程や重要だと感じたポイントについて話されました。

プログラミングとの出会い

ファミコンの「ファミリーベーシック」を通じてプログラミングに夢中になり、少年時代から新しいPCや雑誌で知識を増やし、プログラムを書く楽しさを知りました。

高校時代は一度プログラミングから離れましたが、大学で再びPCの世界に戻りWindows 95の登場で衝撃を受け、熱意が再燃したそうです。

実務でスキルを磨く

卒業後、最初はCOBOLを扱う企業に就職した洋一郎さんですが、Javaを用いる会社に転職。

そこで経験を積みながら、業務アプリケーションの開発やフレームワークの設計を担うようになりました。

徐々にJavaに関する記事の連載やコミュニティ活動に携わり、エンジニアとしてのネットワークを広げていったといいます。

新しい挑戦と現在の活動

Facebookのソーシャルアプリの登場を機に興味を持ち、Googleの「OpenSocial」に夢中に。

その経験をもとに本を出版し、技術者としての活動をさらに広げ、mixiやLINEといった企業でも多くのプロジェクトに関わりました。
現在はTably株式会社でプログラミング学習サービス「Jasmine Tea」の開発に力を注いでいます。

実践していただきたいの6つのポイント

洋一郎さんは、持ち帰って欲しい大切なこととして、次の6つのポイントを伝えました。

素振りを欠かさない

技術がない段階からさまざまなことを試して学ぶことが「引き出し」を増やす最良の方法だといいます。
そうすることで応用力が高まり、ひらめきも生まれるようになります。
この積み重ねは一見遠回りに見えますが、実は最短の成長ルートであると洋一郎さんは強調しました。

居場所を探し続ける

洋一郎さんの夢は「いつかOSを作ってみたい」ということです。
これまで在職してきた会社で、アプリケーションを動かす基盤づくりに携わることで、その夢に少しずつ近づいてきました。
目標を常にはっきりさせ、自分が信じる次のステージに身を置くことが大事だと話します。

外部とのつながりを持つ

エンジニアとして広い視野を持つためには、まず身近なところから他者とつながることが大切だと語りました。
たとえば、地元の勉強会に参加し、学びを共有したり実際に手を動かしてアウトプットすることが視野を広げる第一歩になるといいます。
洋一郎さんも勉強会などで得た知識や自身の成果を周囲に共有することを大切にしてきました。
その影響範囲を少しずつ広げていくことで、次第にアクティブで知識の深い仲間との出会いが増え、尊敬できるエンジニアたちとの交流が生まれていきます。
気が付くと、さまざまな視点を持つ人々が周囲に集まり、多様なコミュニティの中でコラボレーションしながらプログラミングできるようになると述べました。

何かを作って公開する

公開することで、興味を持ってくれる人や協力者が現れ、学びや経験の幅が広がります。
実際に洋一郎さん自身も、発信を続けることで多くの機会をつかんできたといいます。

カッとなったときにやる

洋一郎さんは、「世の中にはプログラミングで解決できる困りごとがたくさんある」と述べ、自ら困りごとを見つけて解決に挑むことの重要性を語りました。
誰かが抱えている問題を聞き、プログラミングで解決することで相手から感謝されるだけでなく、自分のスキル向上にもつながります。
たとえ失敗してしまったとしても、問題を解決しようとする過程で調べたり行動したことは、必ず自分の成長や学びになるはずです。

英語に屈しない

「英語に屈しない」ことがエンジニアとしての可能性を広げる重要な要素だと語りました。
アカデミー生の皆さんは他の人よりはプログラミングが得意であるため、そのスキルに少し英語を加えることで、英語学習も取り組みやすくなります。
プログラミングのドキュメントを英語で読んだり、自分で英語の記事を書いたりするうちに、世界中の人々が注目してくれることも増えてくるでしょう。

洋一郎さんは、「英語が完璧でなくても、気軽にコミュニケーションを取ってみてほしい」と勧めています。
英語が第二言語のエンジニアは多いため、共通の興味をもっているなら多少の表現の違いも寛容に受け入れてくれるはずです。

最後に

6つのポイントは、エンジニアとして成長するための具体的な指針です。
このポイントを日々意識し、小さな成功体験を積み重ねていくことで、皆さんも大きな一歩を踏み出すことができます。
今日学んだことを忘れずに実践し続ければ、いつか世界中の人々が皆さんに注目し、皆さんのアイデアや技術を多くの人に届けられる日がきっと訪れるでしょう。

キャリアトークの最後に、「世界中の人々とモノづくりをすることってすっごく素敵なことなので、皆さんにもぜひ体験してほしいと思います」と力強く締めくくられました。

キャリアトーク後の質問タイム:参加者の質問(一部抜粋)

Q:『Jasmine Tea』を作るときに一番大変だったことはなんですか?
A:「一番大変だったのは、いかに『つくらないか』ということです。開発者として、自分が欲しい機能をどんどん盛り込みたくなりますが、プログラミングを学び始めたばかりの初心者にとっては不要な機能が多いんです。初心者の視点に立ち、シンプルに保つことを意識していますが、油断するとつい自分が欲しい機能を入れたくなってしまうことが今も課題です。」

Q:プログラミングは勉強しなければならないことがいっぱいある。どれから勉強をしたら良いでしょうか?
A:「商売の話で言うと、まずは『Jasmine Tea』から試してみてください(笑)。一般的にお勧めするなら、Google Codelabsもいいですね。いろいろなチュートリアルを趣味のように取り組むことで、基礎が身についてきて、学ぶのが楽しくなってくると思います。また、『プログラミングそのものが面白いのか、動かした結果が面白いのか』を考えると、自分に合った学び方や始め方が見えてくると思います。」

キャリアトークを通じて、学生たちはプロのエンジニアとしてのリアルな歩みと、エンジニアとして成長するためのヒントを得ることができました。

参加者たちは、エンジニアという職業の奥深さに目を輝かせ、「世界中の人とモノづくりをする楽しさ」を少しでも感じ取ってくれたようです。

今後も横須賀プログラミング夢アカデミーは、未来のエンジニアを育てるための場を提供し続けていきます!

横須賀プログラミング”夢”アカデミーとは?

横須賀プログラミング”夢”アカデミーは横須賀の子どもたちの未来の可能性を拡げるためIT・プログラミングを集中的に学べるアカデミーです。

このアカデミーは「プログラミングで世界を目指す」をコンセプトに、年間を通じて、子どもたちの技術と意欲を高める学習プログラム、市内ゆかりの企業や研究機関等との連携、また、国内外の大会への挑戦など、様々なIT・プログラミング経験を重ねることで、令和の時代を生きるスキルを身に着け、将来的に国内外で活躍するIT人材の輩出を目指し開講されました。

なお、この取組みは、アカデミーを中心とした世代・活動場所を超えたつながりや互いの切磋琢磨により、子どもたちと一緒に横須賀の新しい魅力の創造を目指したプロジェクトです。

主催:横須賀市経営企画部企画調整課
委託事業者:株式会社イトナブ

お問い合わせ・ご質問はこちら
横須賀市経営企画部企画調整課
電話: 046-822-8221
E-mail: re-c@city.yokosuka.kanagawa.jp